赤ちゃんの病気に使う薬の辞典について

赤ちゃんの病気に使う薬の辞典では、赤ちゃんによく処方される薬を紹介しております。種類別にどんな薬なのか、使うときの注意点、その薬を使う代表的な病気を紹介しております。 処方された薬を知る事で、大切な赤ちゃんに、より安心して薬を使用する事が出来ます。

解熱鎮痛剤

解熱鎮痛剤とは
解熱鎮痛剤には、熱中枢に働きかけて、体内で発熱物質が作られるのを抑える作用と神経末端で痛みを抑える働きがあります。解熱鎮痛剤は、発熱の根本原因を取り除く働きはありませんので、解熱作用は一時的です。高熱で寝る事が出来なく、水分補給が出来ないようであれば、解熱鎮痛剤で一時的に楽にしてあげる事もあります。ただ、赤ちゃんの機嫌がよく、水分補給が出来ているのであれば、無理に使用することはお薦めしません。

抗菌薬

抗菌薬とは
抗菌薬とは、病気の原因となる病原微生物を殺したり、増幅を防いだり、悪さをしたりするのを鎮める働きをします。

鎮咳薬・去痰薬

鎮咳薬・去痰薬とは
鎮咳薬はせきを止める薬。せきを出す呼吸中枢に作用する中枢性鎮咳薬(麻薬性・非麻薬性があります)と、粘膜を保護する作用を持つものなどがあります。去痰薬はたんをやわらかくして、きれやすくする薬。

気管支拡張薬

気管支拡張薬とは
気管支拡張薬は、気管支を広げて、呼吸しやすくする薬です。気管支の炎症などによって気管支が収縮したり、気道が狭くなってときに使用します。赤ちゃんは気管支が細く、まだ十分に発達していないため、ぜんそくのように見えることもあるので、薬が必要かどうかの判断も大切です。 

抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬とは
抗ヒスタミン薬には、湿疹やじんましんに伴うかゆみを抑える作用(かゆみを伝える神経の受容体にヒスタミンがくっつくのを抑える)や鼻水止めの作用があります。内服薬のほかに、抗ヒスタミン薬入りの塗り薬もあります。

消炎酵素薬

消炎酵素薬とは
体に炎症が起こったときにできた物質を分解して取り除き、炎症を鎮める作用があるといわれています。のどの痛みや腫れを鎮めるときに使います。

抗ウイルス薬

抗ウイルス薬とは
病気の原因となるウイルスに直接働きかけてウイルスが増えないようにします。

熱性けいれん予防薬

熱性けいれん予防薬とは
けいれんの発作を起こしにくくします。熱性けいれんの予防策投与を指示されたときには、体温は37.5~38度を目安にします。その後も38度以上の熱が続くときは、8時間後に2個目を入れます。

抗アレルギー薬

抗アレルギー薬とは
アレルギー反応を出しにくくしたり抑えたりします。かゆみやせき、ゼーゼーという呼吸困難などのアレルギー反応が出ると赤ちゃんは体力を消耗します。こうしたことを防ぐため、抗アレルギー薬を飲み続けることで、アレルギー反応を出にくくします。

下痢止め

下痢止めとは
整腸薬や腸の粘膜を保護する薬などの種類があります。整腸薬はもともと腸に存在している、体に必要な菌を健康な状態に戻すために使います。

吐き気止め

吐き気止めとは
赤ちゃんが繰り返し吐き続けると、脱水症状が起こり体力を消耗してしまいます。予防するため、脳の嘔吐中枢に働きかけて、吐き気をとめます。

鉄剤

鉄剤とは
生後6カ月までは胎児でママからもらった鉄分があるので、貧血にはなりにくいですが、離乳食から取る鉄分が不足すると、鉄欠乏性貧血になる事が。症状がひどい場合は鉄剤を服用しなければなりません。

乳糖分解酵素

乳糖分解酵素とは
おっぱいやミルクに含まれる乳糖を分解し、体内に吸収しやすくする作用があります。赤ちゃんに乳糖が不足すると、消化不良を起こして下痢を起こしやすくなります。

ステロイド薬入り塗り薬

ステロイド薬入り塗り薬とは
副腎皮質ホルモンを成分とし、皮膚の炎症を抑える作用が強い薬で、湿疹や皮膚炎などの皮膚の病気によく使われています。赤ちゃんは皮膚が薄くて敏感な為、、日頃のスキンケアが大切です。皮膚トラブルが起これば症状に合わせて、薬を使います。ステロイド薬入り塗り薬は、5段階に分けられ、赤ちゃんにはウイーク、ミディアム、ストロングまでがよく使われます。塗る部位によっても使い分けられます。

非ステロイド系抗炎症薬入り塗り薬

非ステロイド系抗炎症薬入り塗り薬とは
ステロイドが入っておらず、抗炎症作用はごく弱い薬です。比較的軽めで塗る部位が広い皮膚炎などに処方されることもあります。

抗真菌薬入り塗り薬

抗真菌薬入り塗り薬とは
皮膚カンジダ症による皮膚炎は、カビの一種である真菌の感染によって起こります。真菌を直接殺したり、増殖を抑えてこれらの炎症を治す薬が、抗真菌薬入り塗り薬です。

抗ウイルス薬・抗菌薬入り塗り薬

抗ウイルス薬・抗菌薬入り塗り薬とは
抗ウイルス薬と抗菌薬入り塗り薬とでは効果が違います。抗ウイルス薬入り塗り薬は、ウイルスの増殖を止める働きがあります。本来は、単純疱疹や帯状疱疹のときに処方されますが、水ぼうそうがひどいときに使用されることもあるようです。抗菌薬入り塗り薬は、内服薬の抗菌薬と同様に細菌をやっつける働きがあります。湿疹をかきこわして化膿したときや、おできができたときなどに使われます。とくにブドウ球菌などが原因のとびひに効果を発揮します。広範囲に症状が出たときは、皮膚から吸収される抗菌薬では不十分なので、内服薬を併用することがあります。

皮膚保護薬・保湿薬など

皮膚保護薬・保湿薬とは
炎症を起こしているとバリア機能が損なわれてしまいます。皮膚のバリア機能が弱っているときに皮膚保護薬を塗ることで皮膚を守ります。保湿薬は皮膚が乾燥しすぎるのを防ぎ、皮膚を保護します。

点眼薬・眼軟膏

点眼薬・眼軟膏とは
細菌やアレルギーなど原因によって使い分けます。抗菌薬入りの点眼薬・眼軟膏は、黄色い目やにが出たり、細菌に感染している可能性があるときに処方されます。抗アレルギー薬入りの点眼薬は、アレルギーが原因の充血や目のかゆみが見られるときに有効です。ステロイド薬入りが処方されるのはまれですが、専門医の診断で炎症がひどいときに使われることもあります。

口内用の薬

口内用の薬とは
口の中の疾患に使用され、口から直接体に吸収させるため、安全性の高い薬。

点耳薬

点耳薬とは 
点耳薬は耳だれが出たときに使われることもあります。耳あかをやわらかくするには耳垢水も使われます。また、使用するとき容器が冷たい場合は、温めてからにしましょう。